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授業科目名 工業数学(建築) 
授業科目名(英字) Industrial Mathematics 
必修・選択
選択 
開講セメスター
学部3 
ナンバリングコード MAT-1S-205 
単位数
担当教員

菅野 秀人

副担当教員
長谷川 兼一 
実務経験のある教員等による授業科目に該当



授業の目標
本授業は、建築分野の諸問題を数学的観点で分析できるようになるために、常微分方程式、フーリエ解析、ラプラス変換に関する基礎知識を身につけて、建築分野での事例を中心とした解析演習を通じて、これらの応用力を身につけることを目標とする。

建築分野ではさまざまな場面で数学が広く用いられる。本授業ではこのうち、時系列または空間シミュレーションを行う際に必須となる常微分方程式、フーリエ解析、ラプラス変換について扱う。本授業では、建築構造学や建築環境学での応用事例を中心に演習授業も取り混ぜて講義する。 
到達目標
(1) 常微分方程式の基本的な概念や解法を説明でき、正しく計算できる。

(2) フーリエ級数やフーリエ変換の概念や定義を説明でき、正しく計算できる。

(3) ラプラス変換の定義や性質を説明でき、正しく計算できる。

(4) 常微分方程式、フーリエ変換、ラプラス変換を使って建築分野の諸問題を数学的観点で分析できる。 
身につく能力 <全学ディプロマ・ポリシー>

  【知識・理解・技術】
  1.各専門分野の知識・技術を習得し、活用する力を身につけている

 ○【教養・基礎的能力】
  2.幅広い教養と、外国語能力、情報活用能力、コミュニケーション能力などの基礎的能力を身につけている

  【態度・志向性】
  3.多様な価値観を有する人々と倫理観・責任感をもって協働することができる

  【態度・志向性】
  4.時代の変化に主体的に対応するため継続的に学び、自律的に行動することができる

  【問題発見・解決能力】
  5.専門の知識・技術及び基礎的能力を統合し活用して、問題を発見し解決する能力を身につけている

  【グローカル・創造的思考力】
  6.地域的・国際的視点をあわせもち、また、新たな価値を想像する力を身につけている 
授業の概要
授業の内容は大きく3つに分かれる。

まず、本授業で扱う「常微分方程式」、「ラプラス変換」、「フーリエ変換」について基本的な知識や解析力を身につけるための授業を行う。次にこれらの基本的な技能を建築分野で応用した事例の授業や演習を、建築構造分野と建築環境分野に分けて実施する。建築構造分野では、建物の耐震問題として地震応答シミュレーションを演習する。建築環境分野では、建物外部から内部へまたは内部から外部への熱移動をシミュレーションする伝熱問題を演習する。 
授業の計画
■ 建築工学のための数学 (担当:菅野 秀人)
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第1回 常微分方程式:線形1階常微分方程式(初等解法)

第2回 常微分方程式:定係数線形2階常微分方程式(斉次方程式、非斉次方程式)

第3回 ラプラス変換:ラプラス変換の定義と微分方程式の解法

第4回 ラプラス変換:デルタ関数と線形システム

第5回 フーリエ解析:フーリエ級数

第6回 フーリエ解析:フーリエ変換


■ 建築構造分野での応用事例 (担当:菅野 秀人)
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第7、8回 建築構造物の振動特性分析(離散フーリエ変換)

第9、10回 建築構造物の地震応答解析(数値積分法)


■ 建築環境分野での応用事例 (担当:長谷川 兼一)
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第11回 室内温度と外気温度の周期性(フーリエ級数と調和分析)

第12回 壁体非定常伝熱の解法(1)概要(ラプラス変換による解法)

第13回 壁体非定常伝熱の解法(2)一層壁の解の導出

第14回 壁体非定常伝熱の解法(3)多層壁の解の導出

第15回 壁体非定常伝熱の解法(4)ラプラス逆変換と単位応答 
授業時間外学修の指示
本授業では、建築分野への応用例を豊富に取り入れて、数学がどのような場面で用いられているかということを理解することに重点を置き、数学を勉強する動機付けとしている。授業を受講しただけでは、当該数学分野を理解することは到底不可能であり、授業時間外の学修が必要不可欠である。

本講義では第1回~第6回の授業では市販テキストを用い,第7回~第15回はオリジナルの教材(資料)を用いて講義を進める。自主学修を行うのに有用な参考書を適宜紹介するので、それらを参考に各自で学修すること。

第1回~第6回の授業に関しては、テキストの該当ページを読み、演習問題に取り組んでおくとよい。

第1回 pp.120-138 1階微分方程式と解法

第2回 pp.139-148 2階線形微分方程式と解法

第3回 pp.158-169 ラプラス変換の定義

第4回 pp.170-181 ラプラス変換の線形システムへの活用

第5回 pp.184-196 フーリエ級数

第6回 pp.203-214 フーリエ変換(非周期関数への拡張) 
成績評価の方法
到達目標に挙げた項目(1)~(3)について、参考書の例題に準じた計算問題を宿題として課す(40%)。

到達目標に挙げた項目(4)について、建築構造分野と建築環境分野に関する応用例に関して、演習課題および宿題を課す(各分野30%)。

これらの宿題と課題レポートの評価結果に基づき達成度と理解度を判定して、総合成績を評価する。

総点が60点以上を合格とする。 
テキスト・参考書等
テキスト:
上野健爾 『応用数学 第2版』、森北出版 税抜2,600円 ISBN:9784627057425

参考書:
加藤直樹ら 『建築工学のための数学』 朝倉書店 税抜2,900円 ISBN:9784254116366 
履修上の留意点
複素数・複素平面、三角関数、指数関数、対数関数およびこれらの微分積分、部分積分などに関する高校数学をしっかり復習しておくこと。



解析学Ⅰ、Ⅱ、線形代数学、物理学Ⅰ、Ⅱを修得していることを前提に講義を行う。 
資料
備考
本授業で扱う「常微分方程式」は工学系数学統一試験(EMaT)の出題分野に含まれている。EMaTは全国50有余の大学で実施されている工学系数学の統一試験で、自身の身につけた実力を客観的に計ることができる。受験に興味のある学生は担当教員に相談されたい。 


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