シラバス参照

授業科目名 工学的失敗論A 
授業科目名(英字) Failure Engineering A 
必修・選択
選択 
開講セメスター
院前2 
ナンバリングコード GEE-3L-502 
単位数
担当教員

西田 哲也

副担当教員
大橋雄二、小谷光司 
実務経験のある教員等による授業科目に該当



授業の目標
 工業技術は、大いなる発達、進歩を続けているが、その過程では数多くの失敗やトラブルに遭遇して多くの損失、犠牲を強いられてきた。また、工業技術における失敗は社会的影響が大きく、技術者倫理とも密接にかかわる側面があることも理解する必要がある。この講義では、これらの観点を踏まえながら種々の失敗事例を学び、工業技術の更なる発達、進歩に資する方策について考える。 
到達目標
工業技術における失敗事例を工学的な観点から分析することができる。

失敗事例に対しその対策案の基本を論じることができる。

工業技術に関与する際の技術者倫理を理解して主体的に判断することができる。 
身につく能力 <全学ディプロマ・ポリシー>

 (1)各研究科・専攻の専門分野に応じた高度な専門知識

 (2)各研究科・専攻の専門分野に応じた研究開発能力

○(3)高い水準の幅広い教養と倫理観

○(4)高度な専門知識・研究開発能力・倫理観・幅広い教養を統合し、問題を発見し解決する能力

 (5)高度な専門知識・研究開発能力・倫理観・幅広い教養を統合し、グローカルな視野をもって社会的・経済的価値を創出する力 
授業の概要
 工業技術の発達史には多くの失敗・トラブル・予期せぬ事態などに遭遇しているが、これらを創意・工夫により克服する事で、技術は発達し、習熟されてきた。主要な失敗やトラブルについては、技術者として当然知っていなければならない事も数多くあり、また同じ過ちを繰返さないためにも、また新たなシステムの開発や運用をスムーズかつ効率的に行うためにも、過去の失敗やトラブルを伝承していかねばならない。そのため、機械、電気・電子、建築の3分野の失敗事例とその対策、そこか得られる知見を各担当教員が紹介・教授する。
 さらに、受講生は,それぞれ選定した各分野の失敗事例について工学的な観点から分析し、その結果をレポートにまとめるとともに概要を発表し、教員や他の受講生と議論する。 
授業の計画
 機械分野では、過去の失敗事例として、不特定多数が利用する輸送システム(航空機、船舶、鉄道)の重大事故を取り上げ、その背景や原因を探るとともにそこから得られた教訓について学ぶ。また、近年問題となったリコール隠しなど、技術者の責任論に関する事例についても考える。

 電気・電子分野では、過去の事例として、福島第一原発事故やスリーマイル島原発事故、チェルノブイリ原発事故など原子力関連の重大事故を取り上げ、要因分析を行い、技術的側面、ヒューマン・エラー、社会的要因など多方面から工学的失敗論の視点で検討する。

 建築分野では、強い地震の度に繰返される地震被害という失敗が建物の耐震性向上、すなわち、耐震構造技術・免震構造技術・制振構造技術の発展に結びついてきた。ここでは、主に耐震構造技術を例に取り、自然を相手にすることの難しさ、予期せぬ事態が発生したときの対応、失敗から技術の発展に結びつける過程などを学び考える。


授業計画(オムニバス形式)

第1回:機械分野1 航空機・船舶事故事例:未知、無知、想定外による重大事故とその教訓(担当:大橋雄二)

第2回:機械分野2 鉄道事故事例:材料不適合、ヒューマンエラー、著大自然力による重大事故とその教訓(担当:大橋雄二)

第3回:機械分野3 失敗の社会的影響と技術者の責任(担当:大橋雄二)

第4回:機械分野4 レポート発表・討論(機械分野)その1(担当:大橋雄二)

第5回:機械分野5 レポート発表・討論(機械分野)その2(担当:大橋雄二)

第6回:電気・電子1 電気・電子分野の工学的失敗論概要と代表的事例(担当:小谷光司)

第7回:電気・電子2 原子力発電技術と重大事故事例概要(担当:小谷光司)

第8回:電気・電子3 福島第一原子力発電所事故事例(担当:小谷光司)

第9回:電気・電子4 工学的失敗論に関する議論その1(担当:小谷光司)

第10回:電気・電子5 工学的失敗論に関する議論その2(担当:小谷光司)

第11回:建築分野1 失敗工学の概要:失敗とは、失敗からの教訓(担当:西田哲也)

第12回:建築分野2 失敗の原因分析、概念設計のミス、設計の改悪(担当:西田哲也)

第13回:建築分野3 地震被害と耐震構造技術の発展(担当:西田哲也)

第14回:建築分野4 レポート発表・討論(建築分野)その1(担当:西田哲也)

第15回:建築分野5 レポート発表・討論(建築分野)その2(担当:西田哲也)

  注) 担当教員、外部講師の都合により、授業計画の入れ替えが生ずる。

分担教員:大橋雄二、小谷光司 
授業時間外学修の指示
それぞれの教員から指示される学習方式に従うこと。 
成績評価の方法
授業態度(意欲的に授業に参加することを望む 25%)

レポート(到達目標すべてに対応するので,かならず提出すること 50%)

発表・質疑(積極的な質疑応答に期待する 25%)

これらの総合評価により60%以上を合格とする。 
テキスト・参考書等
テキスト:使用しない。適宜担当教員が配布する資料を参考にすること。
参考書:
畑村洋太郎、失敗学のすすめ、講談社文庫 税別610円 ISBN: 978-4-06-274759-2
畑村洋太郎、失敗学の法則、文春文庫 税込490円 ISBN:4-16-770001-8
畑村洋太郎、失敗学実践講義、講談社文庫 税別1,600円 ISBN: 978-4-06-213593-1
畑村洋太郎、最新図解 失敗学、ナツメ社 税別1,400円 ISBN: 978-4-8163-5895-1
中尾政之、続々失敗百選、森北出版 税別3,200 ISBN: 978-4-627-67501-8
等 
履修上の留意点
毎回、出席をとる。 
資料
備考
特になし 


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