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授業科目名 データ駆動型社会論 
授業科目名(英字) Data-driven Society 
必修・選択
選択 
開講セメスター
院前1 
ナンバリングコード BIN-3S-501 
単位数
担当教員

堂坂 浩二

副担当教員
鈴木 一哉 
実務経験のある教員等による授業科目に該当



授業の目標
データ駆動型社会 (Society5.0) とは、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会である。本講義では、受講生それぞれの専門性を生かして、データ駆動型社会における課題解決と価値創造に寄与できるようになるために、次のことを目標とする。

(1) データ駆動型社会の意義、課題、リスク、効果について理解する。
(2) 機械学習・深層学習・生成AI技術の活用方法を身につける。
(3) 受講生各人の研究テーマがデータ駆動型社会や社会課題解決にどう貢献するかを理解する。 
到達目標
(1) データ駆動型社会の意義と課題、データ駆動型社会のリスクと倫理基準、様々な産業分野で期待されるイノベーションについて説明できる。
(2) 機械学習・深層学習・生成AI技術をデータに適用し、データに基づく判断・予測を行うことができる。
(3) 受講生各人の研究テーマを取り上げ、データ駆動型社会や社会課題解決の観点から、研究の意義、解決すべき課題を論じることができる。 
身につく能力 <全学ディプロマ・ポリシー>

○(1)各研究科・専攻の専門分野に応じた高度な専門知識

 (2)各研究科・専攻の専門分野に応じた研究開発能力

○(3)高い水準の幅広い教養と倫理観

 (4)高度な専門知識・研究開発能力・倫理観・幅広い教養を統合し、問題を発見し解決する能力

 (5)高度な専門知識・研究開発能力・倫理観・幅広い教養を統合し、グローカルな視野をもって社会的・経済的価値を創出する力 
授業の概要
本講義では、最初に、データ駆動型社会の概要・意義と安全性等に関する課題について理解する。次に、実際の開発環境を使って、機械学習・深層学習・生成AIといったAI技術を実践的に身につける。続いて、データ駆動型社会のリスクと倫理基準,農林水産業・医療・流通・小売・モビリティ・エネルギー・インフラ・建設等の分野における社会課題解決の事例、データ駆動型社会を支えるネットワーク技術について理解する。最後に、受講生各人の研究テーマとデータ駆動型社会・社会課題解決の関連について討論し、今後秋田県立大学において進めるべきデータ駆動型社会や社会課題解決に関する研究の方向性について論じる。 
授業の計画
第1週、第2週、第11週から第13週は講義形式で行い、第3週から第10週は実習を交えながら講義を進める。第14週、第15週は、受講生による研究プレゼンテーションと討論の形で進める。

第1週:データ駆動型社会(Society5.0)の概要・意義・課題(堂坂教授)
データ駆動型社会の概要と意義、経済的発展と社会課題解決の双方を実現するためのビジネスモデル、安全性等に関する課題について議論する。

第2週:データ駆動型社会のリスク(堂坂教授)
データ駆動型社会におけるリスクとして、生成AIの安全性、機械学習モデルの脆弱性・公平性・ブラックボックス化に関わるリスクについて議論し、リスクを緩和する方法論について考察する。

第3~10週:実践AI技術 (堂坂教授)
Python等の実行環境を用いて、データの前処理・可視化から、機械学習/深層学習によるモデル構築と評価までを、演習を通して習得する。あわせて、生成AI(大規模言語モデル)を用いたテキスト処理、外部文書に基づく質問応答(RAG)、外部ツールと連携した処理手順の設計の基礎を扱う。
 
 第3週:実践AI技術1「生成AI入門:LLMの基本とプロンプト設計(API実習)」

 第4週:実践AI技術2「データ前処理と評価:Pipeline・交差検証・指標(再現性の型)」
 
 第5週:実践AI技術3「汎化とモデル選択:損失関数・正則化・決定境界(線形モデル・SVM)」

 第6週:実践AI技術4「深層学習入門:PyTorchによるニューラルネットワークの構築と学習」

 第7週:実践AI技術5「画像認識入門:畳み込みニューラルネットワークによる画像分類」

 第8週:実践AI技術6「生成AIの基盤:系列モデル(LSTM)とTransformer、事前学習モデルの微調整」

 第9週:実践AI技術7「生成AI応用(1):外部文書に基づく質問応答(検索と生成の統合:RAG)」

 第10週:実践AI技術8「生成AI応用(2):AIエージェント基礎(状態管理・分岐・外部ツール連携)」

第11週:データ駆動型社会における社会課題の整理(堂坂教授)
データ駆動型社会における社会課題を、「社会領域」、「スケール(個人・組織・地域・社会)」、「時間軸(短期〜10年スパン)」の観点から整理する枠組みを学ぶ。具体的な事例を一つ取り上げ,データ駆動型アプローチが貢献できる点と限界を検討することで,第14週および第15週のプレゼンテーションと討論を行う際の視点を身につける。

第12週:データ駆動型の社会課題解決事例(鈴木一哉教授、外部講師)
農林水産業・医療・流通・小売・モビリティ・エネルギー・インフラ・建設・IT等の分野における、データ駆動型の社会課題解決の事例、データ駆動型社会実現への取り組みなどについて議論する。

第13週:データ駆動型社会を支えるネットワーク技術とセキュリティ(鈴木一哉教授)
5GやLPWAといった将来のデータ駆動型社会を支えるネットワーク技術について議論する。さらにデータ駆動型社会におけるセキュリティリスク及びそのリスクへの対応技術についても議論する。

第14週:秋田県立大学におけるデータ駆動型社会に関連する研究(堂坂教授)
受講生各人の研究テーマがデータ駆動型社会や社会課題解決にどう貢献するかをまとめ、討論する。

第15週:秋田県立大学が目指すデータ駆動型社会(堂坂教授)
様々なコース・専攻に属する受講生の間で討論を行い、自身の研究テーマとは独立に、10年程度の時間軸を念頭に置いた社会課題とその解決の方向性を構想する。秋田県立大学において今後進めるべきデータ駆動型社会や社会課題解決に関する研究の方向性について論じる。 
授業時間外学修の指示
・講義の配布資料はmanabaに掲載する。予習・復習に活用すること。

・授業で課した演習問題の解答例はmanabaで公開するので、その解答例を見ることで授業内容を復習すること。 
成績評価の方法
授業の到達目標に関して、レポート(実践AI技術に関する課題レポート、プレゼンテーション資料等)、討論への参加状況により評価する。

評価における各到達目標の割合は、次の通りである:

到達目標(1) 30%、到達目標(2) 30%、到達目標(3) 40% 
テキスト・参考書等
参考書・参考資料等:
・Python/NumPy/Pandas/Matplotlib の基礎
 Chainer チュートリアル「2. Python 入門」「8. NumPy 入門」「11. Pandas 入門」「12. Matplotlib 入門」
 https://tutorials.chainer.org/ja/tutorial.html
 ※本講義では Chainer 自体は扱わず,上記の章のみを Python・数値計算ライブラリの入門資料として参照する。
・Sebastian Raschka 他、Python機械学習プログラミング、第3版、インプレス 税抜4,000円、ISBN:978-4295010074 
履修上の留意点
・第3週から第10週の「実践AI技術」は、受講生が自分のPCを講義室に持ち込む形態で実施するため、受講生はPCの準備が必要である。状況に応じて、オンラインでの講義とする可能性がある。
・Google Colaboratoryなどのクラウド計算資源を利用する予定である。
・Pythonの基礎的なプログラムを読めることを前提とする。
・標準的なライブラリ NumPy, Pandas, Matplotlibを使用する。自習することが望ましい。 
資料
備考
・生成AIは、構成案作成や表現の言い換え・校正など、文章の明瞭性・一貫性を高める補助としての利用を認める。
・AI出力を出典を示さずそのまま提出物に含めることや、課題の内容を自ら十分に検討せずAIに作成を一任すること、個人情報・秘密データを入力することは禁止する。
・必要に応じて、AI使用の有無・目的等の自己申告を求める。 


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